banner

ブログ

先日、河野太郎行政改革大臣が全府省に行政手続きでハンコを使用しないように要請しました。
それに同調する意見も多く、民間でもこれから印鑑押印を廃止する方向で動く気配が感じられます。
そもそも日本では印鑑を押すことが当たり前のように行われていますが、現在諸外国では印鑑を押すということはほとんどなく、“サイン”によっています。台湾、韓国や中国の一部では押印文化があるようですが、それは日本が統治していた当時の名残りとも言われています。

“サイン”は自身が書くものなので、他人が簡単に真似できるものではありませんが、印鑑押印は印鑑を持ってさえいれば誰が押しても印影は変わらないし、“認め印”は誰でもが簡単に買うことができますから、押印による“証明力”は決して高くないものと思われます。
以前、ある会社に行ったら女子社員が部長の代わりに“部長印”を伝票に押印しているのを目の当たりにしたことがあります。
これでは確かにハンコを押す意味はないですよね。

ところで会社などでハンコを押すのは、大きく分けて二通りの場合があります。

一つは契約書など、交わした約束を証するために押す場合です。
行政書類としての届出書などもこれに該当します。

もう一つは会社内部での権限委譲にあたり、委譲された行為を委譲した者が承認するという場合です。稟議書などがこれに該当します。

前者の場合の脱ハンコは、印鑑押印に変えて諸外国並に“サイン”にするかどうかの問題なのでしょう。
もちろん役所などでの申請書のようなもので、印鑑を押す必要性がないと思われるものも多くあり、脱ハンコにより省力化が図れるものもあるでしょうが、基本的には約束を交わした証明であったり、本人が届出をするものについては“本人の意思であること”を明確にするため、押印またはサインが必要であると思います。

それに対して後者の“承認機能”としての押印は、ハンコを押すか否かというよりも、“そもそもその承認が必要なのか?”を考える必要があるのではないでしょうか。
会社によっては1つの承認事項に10個以上のハンコが押されている(10人以上が承認している)なんていうこともあるのです。本当にそれだけの人が承認する必要があるのだろうか、疑問に思います。
「脱ハンコ」の本質が「無駄の排除」なのだとすると、押印自体の廃止の問題ではなく、承認システムの簡素化を考えるべきなのではないでしょうか。

また、今回の「脱ハンコ」は、“テレワークを推進している中、印鑑を押すために会社に出て来ざるをえなかった”という反省から、その導入が歓迎されている向きもあるようです。
ハンコを廃止して、それに代わるものとして電子承認にすれば、自宅でも事が済むというのです。
確かに一枚の紙切れを順次承認者に回していたら、テレワークは進まないし、
そもそも時間がかかります。
それを電子的に承認する仕組みにしたら、かなり合理化が図れることでしょう。
しかし、そもそもの承認すべき人の見直しも重要なのです。
だって、実際には多くの場合「めくら判」なのでしょうから。

今回の河野大臣が推進する「脱ハンコ」も、紙ベースでの印鑑押印を止め、デジタル化を推進する布石として行おうとしているのだと思われます。
役所の押印文化は、煩雑で無意味としか思えないものも多くあり、デジタル化の推進は歓迎すべきことです。
役所への申請や届出が自宅のパソコンからできるようになる。そんな時代も間近に来ているのでしょう。

ところで私どもが扱っている「税務申告書」は、数年前から電子申告が当たり前になっています。
昔は申告書に代表者が署名押印をして提出していたのですが、電子申告ではハンコに代わり、デジタル署名によります。

しかし、このデジタル署名の考え方は日本と米国などではかなり違うようです。
もうだいぶ前のことなので現在は変わっているかもしれませんが、以前私が米国に視察に行ったときは、米国では“電子申告により提出したものが、自分自身が出したものであることを自分自身が確認できればよい”ということで、“税務当局はデータを受け入れるだけでそれを誰が発信したかは問わない”という考えでした。だからパスワードなどは届け出る必要もなく、とても簡素でした。
それに対して日本では、事前に登録したIDとパスワードが必要で、本人が発信したことを受信者が知るためにマイナンバーカードなどが必要となるのです。

同じデジタル署名でも、考え方が大きく違いますね。
これも役所的印鑑文化のなす結果なのかもしれません。
そういう意味では、現在進められているような形式的「脱ハンコ」が本当に合理化につながるのか、ちょっと不安が残ります。

皆様はいかが考えますでしょうか。

山本哲郎

 

9月17日に初回を迎えた、管理会計研究会の第2回目を10月15日に開催しました。

管理会計研究会に初参加の弊社スタッフより、実施レポートをお届けします。


テーマは「決算書を読む①-税務会計の視点-」です。
前回に引き続き、事前にレジュメを郵送しZOOMでの開催になりました。

前半部分では、決算書や決算に係る諸表の根本的な考え方、
損益の認識時期についての講義が山本よりありました。

今回はテーマ上、説明が多くなってしまう部分がありましたが、
適度に質問を投げかけ、意見を述べる場を設けるなどして進行していきました。
中でも、損益の認識時期について皆様の意見を出して頂き、それについて解説する
という場面が印象的でした。確かに、あまり認識時期について考えたことがなかったような
気がするな。と実感致しました。

後半には、ワーク作業を行い、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフローの作成を
行いました。
ワークでは、会社を設立したと仮定し、簡単な取引(売掛、買掛、その他経費)を
行い、決算するという流れの作業をして頂きました。
今回のアンケートでも多くの反響を頂いたのは、キャッシュフローの作成です。
キャッシュフローは、管理会計において重要なものの一部ですが、
意外と見落としがちな部分でもあります。もっと深く学びたいという
お声を頂き、皆様の向上心の高さに私自身も気付かされる部分がありました。
また、今回もディスカッションを行い「お金を生み出す方法を考える」をテーマに
グループに分かれて意見交換を致しました。増資、新規商品開発など様々な
方法やアイディアが出てきました。2回目ということもあり、前回よりも
活発にディスカッションができている印象を受けました。

今回は、より実践的、かつ実用性のあるテーマになりました。
そのためか、とても積極的で前向きな発言を頂き、有意義な時間を過ごすことができました。
また、個人的な話ですが今回は自宅で参加させて頂きました。
家族の協力もあり、自宅でも滞りなく参加することができました。
会社にレジュメを忘れてしまいましたが…。

次回は11月19日(木)「決算書を読む②-管理会計の視点-」をテーマに
別の視点から決算書を読み解くコツを解説して頂く予定です。

例年ですと4月から開講される管理会計研究会・基礎編ですが
コロナウイルスの影響により9期は9月17日に初回を迎えました。

管理会計研究会に初参加の弊社スタッフより、実施レポートをお届けします。


今回は初めてZOOMでの開催となったため
事前にレジュメを郵送させて頂く形を取りました。
特に大きなトラブルもなく、定刻でのスタートとなりました。
初回ということで、皆様には簡単に自己紹介をして頂き本編に入ります。

第1回のテーマは【中小企業に求められる管理会計】。
山本よりZOOMの画面共有を用いて開始致しました。
操作に不慣れな点はありましたが、滞りなく進められました。
まず、経営とはなにか。管理会計とはなにか。という
管理会計の基礎になる部分について講義が始まりました。

一方的に話すのではなく、皆様からの意見も取り入れるなど
コミュニケーションを取りつつ進められました。

(※画像はイメージです)

また、ZOOMの機能「グループセッション」を活用して
グループディスカッションを行い

① これからの時代に企業が存続・成長するために
経営者としてやるべきことは何か、経営者にしかできないことは何か。

② 良い会社とはどんな会社か。

参加者の皆様と意見交換する時間を設けました。

様々な立場の方の意見を生で聞くことができとても参考になりました。
中でも、ビジョンを明確化することの重要性や、お客様と従業員との満足度の
バランスを考える。という意見がとても印象的でした。

私自身、初めて管理会計に参加させて頂きました。
始まるまでは緊張しましたし、ZOOMも不慣れなため大丈夫かと不安でしたが、
大きなトラブルもなく、話しやすい雰囲気があり安心して講義を受けることができ、
あっという間の2時間半でした。

次回は10/15(木)決算書を読む①をテーマに開催致します。

 

2020-08-17

私ども山本公認会計士事務所並びに㈱アクシィ経営支援室は、
9月7日よりオフィスを下記に移転することになりました。
今後とも更に高品質なサービスを提供し、今まで以上に皆様から信頼される
良きパートナーとなるべく、精進して参りたいと思います。

お近くにお越しの際はぜひお立ち寄り下さい。

 

〒161-0033  東京都新宿区下落合4丁目4-3 山本ビル3階 

 TEL  03-3565-6182  (山本公認会計士事務所)

     03-3565-6183  (㈱アクシィ経営支援室)

 FAX  03-3565-6184

 新オフィスでの業務開始日 : 2020年9月7日(月)

 

【交通のご案内】西武新宿線『下落合駅』徒歩3分

関係者様 各位

平素は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございます。

弊社では、新型コロナウイルス感染防止のため、時短営業をしておりましたが
この度の東京都の警戒レベル引き下げに伴い、2020年10月1日より営業時間を従来通り
9:30~17:30へ戻すことに決定致しました。
時短営業期間中におけるご理解とご協力を頂き、社員一同心より感謝申し上げます。

尚、入退室時の消毒と勤務時間中のマスク着用を継続し、御社にお伺いする際も細心の注意を払って参ります。恐れ入りますがお客様におかれましても引き続きご来訪の際はマスクの着用をお願い申し上げます。
オンラインでの打合せも充実させていく方針ですのでご希望がございましたらお聞かせ下さいませ。

 

株式会社アクシィ経営支援室

前回のこのコーナーでは、新型コロナウイルスの蔓延により新たな働き方が模索され、それがコロナウイルス収束後も引きつづき採用されるようになるのではないか、それに伴い労働価値の評価基準が変わるのではないかというお話しをしました。

“新たな働き方”に代表されるのが「在宅勤務」でしょう。
今までは皆が同じ時間に会社に出社し仕事を始め、定時になると一斉に帰社するのが当たり前に見られる光景でした。
しかし感染を防止するため在宅勤務をしてみると、結構“出来る”と感じた企業も多かったようです。特にITを中心とした業務をおこなっている会社はそうなのでしょう。

●「在宅勤務」にすると、“通勤時間”がいらない。
東京近郊の会社では片道を1時間以上かけて通勤しているのが当たり前。通勤時間を1日2時間として年間250日働くとすると年間500時間、1日の勤務時間が7時間だとすると、ナント!年間70日を超す勤務時間に相当するのです。

●「在宅勤務」にすると、“オフィススペース”がいらない。
東京のオフィス賃料は15,000円/坪は当たり前、IT企業なんか30,000円/坪を超す高額賃料のオフィスに居を構えているのです。常時いる人員を削減することによりオフィススペースを減らすことができたら、大変な額の経費削減につながるのです。

もちろん工場や店頭接客をするような業態の会社はそうはいきませんが、「在宅勤務」によって業務の生産性が落ちないような業種では、これからも「在宅勤務」が続き、それが“当たり前”になってゆくことでしょう。

しかしその場合には、労務管理をどのようにするかが問題になります。
前回にも述べましたが、私は労働時間による労務管理はあまり好ましいとは思っていません。
しかし労働時間は、客観的に捉えることが出来る唯一の指標かもしれません。
朝出社するとタイムカードに刻 印し、退社するときもタイムカードに刻印する。これにより労働した時間を集計し、それで労務管理をするのが大半の企業です。
労働基準法も、それを前提としています。

一方「在宅業務」となるとタイムカードに刻印できない。パソコンなどを利用して同様のことができたとしても、見ている人がいないので、労務状況の把握が非常に難しくなり、また、不公平が生ずることも予想されます。

そんな中、先日7/8の日経新聞に 職務を明確に規定し成果を評価しやすくする制度「ジョブ型雇用」についての記事が載っていました。

要するに在宅勤務者の評価を「どのような仕事をしたか」によって評価するということで、富士通がそれに取り組み始めたということです。
但し、それを運用するための「“職務規程書”づくりは容易ではない」ともいっています。

また翌日の記事では「ジョブ型雇用」の国は生産性が高いとして、労働生産性の上昇率を引用しています。

 

(※アクシィ経営支援室作成)

そして「ジョブ型」を機能させるには「長年親しんだ労働慣行を変える必要がある。」とも言っています。

そういう意味では、今まで慣行としてやってきた「日本型の雇用形態」自体が制度疲労を起こしつつあるのかもしれません。
「終身雇用」「年功序列」「企業内労働組合」というのが日本型経営の特徴と言われていますが、それは過去の高度成長時代の遺物であり、これからは多様な働き方を前提に、最もモチベーションを高く維持できる方法に舵を切ってゆかなければならないのだと思います。

そしてこれは「在宅勤務」だけの問題ではなく、雇用全体の問題であるのです。
そしてこれは大企業だけでなく、中小企業とあってもそれなりに変えてゆく必要があるのだと思います。
いや、むしろ中小企業だからこそ従業員全員の同意を得やすく、率先して変えてゆくことができるのではないでしょうか。

そのためには試行錯誤でも、まず“取り組み始めること”が必要なのだと思います。

いろいろな方法はあると思いますが、その一つの方法として、私は「目標管理」をしてゆくことだと思います。
従業員それぞれが自分の行う業務に対して目標を立て、それを実行したかどうかによって評価するのです。その目標が適切かどうかは上司と相談しながらということになるのでしょうが、それが達成できれば会社にとっても確実な実績につながるはずですし、従業員本人も自分の存在意義を感じることができるはずです。
もちろん一気全面的に行うことは不可能ですので、徐々に推し進めることになるのでしょうし、そこには多くの課題が出てくるものと思います。
しかし、その一歩を踏み出すことが重要なのだと思います。

ただ時間から時間まで居るというのは「人在」です。
「人材」を「人財」に変えてゆくには、“時間”から脱却し、“目標達成”に評価軸を変えてゆくべきなのではないでしょうか。

あなたもぜひ取り組んでみませんか?

山本 哲郎

一日のスタートは朝礼から。そんな会社も多いのではないでしょうか。
“皆が同じ時間に会社に行って仕事をする”
それは当たり前のことで、それが我が国の多くの会社に根付く職場文化でした。
しかし、新型コロナウイルス禍はそれを一変させました。

外出自粛の要請から、多くの企業が在宅勤務を取り入れ、朝のラッシュは驚くほど減り、交通渋滞もお盆どきのようでしたね。
最初は「在宅で何ができるのだろう?」と思っていたのですが、工夫次第で結構できることもあるというのが新たな発見でした。

もちろん工場などその場に来なければできないような仕事も多いことでしょう。
しかしZOOMなどのWEB会議ツールや、会社にある自分のパソコンを自宅からリモート操作するテレワークツールなどを導入することにより、自宅でできる仕事の幅が大きく膨らみました。
私どもの事務所でも、ZOOMを活用して顧客サービスや、会議などを行い、またテレワークツールを導入して自宅でも会社のパソコンを操作して仕事ができるようにしました。

このように在宅での業務の幅は広がりましたが、私のような古い考えの者は、コロナ禍が終息し、早く元に戻って欲しいと思います。
しかし新たなテクノロジーの導入は“仕事のやり方”自体を変えてしまい、今後も決してすべてが元に戻ることはないのでしょう。

以前から生産年齢人口の減少への対応として「働き方改革」が叫ばれていますが、それを阻害する最も大きな要因は『既成概念』です。
“朝、定時に集まらなければ仕事にならない”“会社に行かなければ仕事ができない”そのような既成概念が自由な勤務形態を阻害し、新たな働き手増加を阻止しているのです。

だいぶ前になりますが、あるセミナーで「時短勤務で生産性を上げた」という話を聞きました。
その講師は生活雑誌を出版する会社の女性編集者でした。終業時刻を気にせず仕事をするのが当たり前という風潮の中、その方も多くの残業をしていたのですが、出産し、子供と触れあう時間を増やしたいという理由から、残業は一切しないことに決めたそうです。
その分、時間内に必死で仕事をしたのでしょう。そうしたら以前よりはるかに効率のよい仕事ができるようになり、ヒットを多発するトップ編集者になったそうです。
ダラダラ仕事をするよりも、短い時間で集中することが生産性を上げ、結果に結びついたということでした。

かつては“長時間働くことを良し”とする会社が多くありました。
今でも大半の会社は“時間”で従業員を拘束しています。
しかし在宅勤務が普通になるとどうでしょうか?
今は緊急避難的に在宅業務を認めている会社も多いことと思いますが、中には今後も在宅を原則とする会社も出て来ているようです。
会社に行かなくても効率よく仕事ができるのならば、必要に応じて在宅を認める会社も出てくることでしょう。

在宅勤務を認めるようになった場合、貴方だったら、従業員を時間で管理しますか?
在宅では管理がなかなか行き届かないでしょうし、そもそも9時から5時など時間で拘束することにどれだけの意味があるのでしょう。
在宅勤務は「勤務時間」という労働価値の評価軸を変えるものなのだと思います。
拘束時間で評価するのではなく、やった仕事の質と量により評価すべきなのだと思います。
今まで2時間でやっていた仕事を1時間で行ったのならば、評価は同じであるべきです。そしてその残った1時間は何をしようと良いではないじゃないですか。
但し、客観的に評価できるかが課題となりますが。

山本 哲郎

関係者様 各位

平素は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございます。

新型コロナウィルスに係る緊急事態宣言解除等を受け、2020年6月1日より営業時間を通常通りの
9:30~18:00へ戻すことに決定致しました。

時短営業期間中におけるご理解とご協力を頂き、社員一同心より感謝申し上げます。

再開に際し、入退室時の消毒と勤務時間中のマスク着用を継続し、御社にお伺いする際も細心の注意を払って参ります。

恐れ入りますがお客様におかれましても引き続きご来訪の際はマスクの着用をお願い申し上げます。

また、オンラインでのお打合せも充実させていく方針ですのでご希望がございましたらお聞かせ下さいませ。

 

 

株式会社アクシィ経営支援室
山本公認会計士事務所

2020年6月1日

6日の大型連休終了時までのはずであった緊急事態宣言は、予想通り(?)延長され、一部地域では解除されましたが、東京などは継続されています。1か月の行動自粛と2か月のそれでは、経済に与えるダメージは何倍、何十倍にも増加するはずです。いつまでこのような状況が続くのか?それに対する補償はどうなのか?不安は広がるばかりです。

最近のニュースや話題はコロナウイルスばかりで、そろそろ「明るい話題を!」と思っているのですが、やはりコロナウイルスのことが気になってしまいます。

先日、緊急事態宣言の期限が来て、感染者数はかなり減少してきていたのに、それでも第2波の可能性を考慮して緊急事態宣言が延長されました。
その後39県では解除されましたが、東京、大阪などでは依然緊急事態の状況が続いています。
この1か月を何とか凌ごうとがんばっていた企業も、期限延長となると更なる戦いの日々が続くことになります。
一層のこと当初からロックダウンしていれば、今頃は解除できていたのではないか、その方が経済的影響が少なくて済んだのではないかなどと考えてしまいます。

それを反映してからか、最近は企業倒産数が急激に増えており、レナウンでさえも民事再生法の申請をおこないました。

それに対し政府はいろいろな施策を講ずるように言ってはいますが、決して充分なものとは言えず、更にそのスピードの遅さには辟易します。
“今”お金が足りないのだから、1か月も2か月も先では間に合いません。緊急事態なのだから通常とはまったく違った手続きにして、ともかく早く出す。もしそれが問題であれば、後から直すくらいの感覚であって欲しいものです。
普通の企業であれば倒産してしまうほどの大赤字であるのに、給料も賞与も普通に出る(?)公務員や、まったくお金に困っていない政治家などは、一般人の危機感は持てないのでしょうかね。

さて、今回の緊急事態宣言では「人と人との接触を8割減らす」というのが数値目標として掲げられていました。
そうすれば1か月後には目に見える効果が期待でき、それが7割や6割程度にとどまると効果が出るまでに2か月や3か月という長い時間がかかるとされていました。

結果としては、それが8割減であったのか7割減であったのか分かりませんが、全面的な緊急事態宣言の解除には至らなかったわけです。
しかし諸外国に比べれば我が国は圧倒的に感染者数、死亡者数が少ないですね。緊急事態宣言の効果なのかは分かりませんが・・・。

ところで今回、目標を設定したということには一定の評価が出来ます。
目標がなければ、自分たちが何をしたら良いかが分からないからです。

そして目標を達成するためにそれぞれがそれに合った行動をすれば、きっと目標が達成できることでしょう。

目標とは、
“その目標を達成するとどのような「成果」があるのか”
を明確にし、
“どのようにして目標を達成するか(行動計画)”
を具体的に示すことが重要です。

 
そして更に重要なのが、
“計画どおりに行動したか?”
“成果が出たか?”
を測ることです。

目標の達成状況を逐次把握し、軌道修正をしながら目標達成に向かって進むことが、「成果」につながるのです。

さて、今回の緊急事態宣言においてはどうだったのでしょうか。
“人と人との接触8割減”が「目標」です。
“1か月後にほぼ終息”が目標を達成したことによる「成果」でしょう。
“どのようにして達成するのか?”については、別途10のポイントとして示されていました。

しかし、“目標の達成状況”については具体的な数値結果の発表はなかったと思います。
感染者数の発表はありましたが、ここでいう“目標の達成状況”とは「人と人との接触をどれだけ減らせたか」であり、感染者数ではありません。
感染者数は終息したかどうかを測る指標であり、それは“目標”ではなくて“目的”なのです。

目標であった“人と人との接触8割減”は、測ることが難しいのが実情でしょう。
しかし本来はこれを測定してはじめて、行動による成果と認定することが出来るのです。

達成状況が測れないような目標は、『絵に描いた餅』になること必然です。
“目標”は達成するためにあるのです。

このような目標設定は、『企業経営』においてもとても大事です。

私は、中小企業が今の厳しい経営環境の中生き延びるためには明確な目標を設定し、それを達成するために“今何をすべきか“”これから何をすべきか”を明確にし、確実に実行すること(これを目標経営と呼んでいます)が必須であると常に言っています。

企業経営においては、この目標を達成することによる収入と、それを実行するためのコストとの差額が「成果」となります。

今回のコロナウイルスに関しては、治まらなければ国民の生活に与える影響や経済的な損失ははかりしれないものがあるはずです。
経済破綻が待っているといっても過言ではないかと思います。
それを目標達成することにより回避することが出来れば、その部分が“収入”と言えるでしょう。
それに対し、目標を達成するために必要な支出が“コスト”です。
“収入”が“コスト”よりも低ければ、それが“成果”です。
目標を達成するために必要なコストとは、まさしく緊急事態を宣言し、経済活動を止めたことに対する補償に他ならないのです。
補償を減らすことにより国民の足並みが揃わず、経済活動の回復が遅れてしまえば、補償以上の損失が生ずることでしょう。
目標を達成するためのコストとして、補助金助成金をどんどん出して、早く大きな成果を出してもらいたいと思います。

これから企業活動を取り巻く環境は非常に厳しくなることが予想されます。
こんなときほど、“明確な目標を設定し”それを達成するために“今何をすべきか“”これから何をすべきか”を明確にし、確実に実行するという『目標経営』が必要なのだと思います。
ぜひ『目標経営』を取り入れ、健全な経営を行い、この厳しい経営環境の中、成長する企業になっていただきたいと思います。

2020-05 山本哲郎

「スモールサンゼミ管理会計研究会ってどんなゼミ?」
これまでお問合せいただいた質問にプロデューサー・講師の山本が
お答えするQ&A方式でご紹介します!ぜひご覧ください。

スモールサン戦略財務プロデューサー

山本 哲郎

㈱アクシィ経営支援室代表取締役
山本公認会計士事務所所長。

税務・会計の専門家として中小企業および経営者を支援。事業承継に関するアドバイスを多く手掛ける。

 

 

 


【Q1】この研究会に参加すると、何を身に付けることができますか?

山本
山本
 経営に必要な自社の情報を得る力です。管理会計研究会は管理会計の手法を学ぶことにより自社の業績実態を把握し、それを活用して結果を出すことを目的としています。また、共に学んだ経営者や経理関係者との情報交流という副産物も得られます。

(▲業種や参加したいと思った理由などで自己紹介し、情報交換しやすい雰囲気づくりを心掛けています)

 

2】そもそも「管理会計」ってわかりやすく言うと何なのでしょう?

山本
山本
 企業経営をするにあたり必要な企業業績情報を入手するための会計です。予算統制、原価管理などが代表的なものですが、もっと広く言うと、企業がビジョン達成のためにすべきことを整理・計画し、その進捗状況の把握および計画の変更をも含むプロセス全体が管理会計と言ってもいいでしょう。
これからの競争の時代には自社の立ち位置を客観的に把握し、限られた経営資源を有効に活用することにより成果を出す必要です。そのために管理会計は欠くことのできない手法なのです。

 

Q3】資金繰りを改善したいですが、そういう手法を学べますか?

山本
山本
 「資金繰り改善」がテーマであれば、それに合わせた管理会計手法を選択することになります。管理会計は財務会計と違い、目的毎にやり方が変わってくるんですね。具体的には、まず資金繰り改善につながるための項目を考える。そのうち実行可能性が高く、効果が高いものを選びだす。その実行のための行動計画を立て、実行し、実現する。その一連のプロセスとなります。ぜひ自社の状況にふさわしい資金繰り改善の手法を学んでいただきたいと思います。

 

【Q4】管理会計を導入すると、経理業務に今まで以上に負担とコストがかかるのでしょうか。
    担当者は現状(財務会計)で精いっぱいだと言っています。

山本
山本
 確かに管理会計を導入することにより少なからず負担やコストがかかることでしょう。しかし必要なことであればやらなければならないのであり、今後存続し成長するためには導入が必要なのです。ただし、必要以上のレベルの管理会計の導入は無駄以外の何者でもありません。自己に見合ったレベルの管理会計導入をおこないたいものです。
また、現状の経理業務に合理化できる点はないでしょうか?十分に検討してください。会計に関連するツールの進歩により、現状業務の軽減化を図れる可能性も多くあります。それを実行し、節減できた時間を管理会計に充てることも考えられます。

 

【Q5】今までどんな業種の方が参加していますか?

山本
山本
 いろいろな業種、年齢層も様々です。多くの方にご参加いただいていますが、特定の業種に片寄っている感じはしません。役職としても創業経営者、二代目(以降)経営者、これから経営を引き継ぐ方、経営幹部など、様々な立場の方が参加されています。異業種や異なった役職の方々が一緒にディスカッションし、これが新鮮であるとのご意見も多く聞かれます。社長が参加し、その後の回に幹部・従業員が参加するという会社も多くあります。社長と従業員が共通化した言語を持ちたいということなのでしょうね。

 

6】これまでずっと黒字で売上が増えているのに昨年度急に赤字になってしまいました。
    今後のかじ取りが悩ましいです。改善策を学べますか?

山本
山本
  まずは赤字になった原因を確認することが必要です。多くの企業では、多くの利益を稼いでいる部門、商品、顧客等と利益が出ない部門、商品、顧客等が混在しています。過去・現在そして将来に、それぞれがどのような状況なのかを分析し、予測することがスタートであり、それに見合った戦略を考えることが必要でしょう。

 

7】正直なところ、数字に苦手意識があります。ついていくのがしんどそうです。

山本
山本
 数字に苦手意識を持った経営者の方は多いと思います。管理会計というと数字を扱うものというイメージを持つ方もいらっしゃいますが、管理会計は経営をするための手法です。ただし、数値化することも必要であり、その程度の係数知識は身に付けていただきたいと思います。それは会社の業績情報を読める知識であり、今後のビジョンを示すための知識です。どうでしょう、苦手意識を克服したくなりませんか?

 

【Q8】課題やテストのようなものはありますか?事業を運営しながら課題に取り組めるか心配です。(※資格学校をイメージしています)

山本
山本
 テストはありません。ただし、講義を聞くだけの勉強会でもありません。この研究会は、管理会計を使って成果を出していただくための勉強会であり、講義を聴いて知識を吸収するだけでは成果は出ないのです。ディスカッションをしていろいろ考えたり、持ち帰って課題に取り組むなどはぜひ行っていただきたいと思います。

(▲ワークに取り組み、この後ディスカッションを行いました)

 

【Q9】なぜ「研究会」なのですか?

山本
山本
 講師の講義を聞き知識を吸収するような講演会ではなく、参加者全員が管理会計を研究する会なのです。管理会計をすでに導入している方はレベルアップを目指し、これから導入しようとしている方は自社に見合った管理会計とはどのようなものか、どのように導入するかを研究する会です。講義は行いますが、それはそれらを研究するための呼び水であり、それを基に自社に有効な管理会計を考えていただきたいのです。

 

【Q10】修了後、劇的に変わった方はいますか?

山本
山本
 修了後に劇的に変わったかどうかは分かりませんが、受講したことにより意識レベルが大きく変わった方は多くいらっしゃると思います。常に経営に向きあい、気まぐれでなく、明確な情報分析と意思決定を行う。これが管理会計の目指すところであり、受講した方はそれを実践している方が多いように感じます。

 

【Q11フォローアップ研究会って何ですか?

山本
山本
 基礎編を修了した人が集まり、継続的に情報交換をするための「場」です。毎回テーマを決め、それについての事例発表やディスカッションを行い、場合によっては自社の悩を他の参加者が一緒に考え、解決の糸口を見つけるといったこともあります。管理会計は進化させることが必要です。そのためには他社の導入事例、他人の考え方などを充分に理解することが必要であり、そのための情報収集の場がフォローアップ研究会です。

 

【Q12新型コロナウィルスの影響で、売上回復のめどが立たなくなってしまいました。
先が読めず、管理会計を
今導入しても活かせるか不安です。

山本
山本
 ウイルスの流行で先が読めず、不安も多いことと思います。新型コロナウイルスの影響によっては、現在のビジネスモデルの変革が必要なこともあるかもしれません。そのためにも会社の現況をきちっと掴み、今後の予測をシミュレーションする必要があると思います。それを行うのが管理会計です。不安をお感じの方ほどお役立ていただけるはずです。

★実施の様子がわかる写真付き実施レポートもご覧いただけます。
「管理会計研究会」のページまたはスモールサン公式HPを参照ください。

管理会計研究会は2020年9月に新規開講致します。
詳細はぜひこちらをご覧ください!

先を読みにくい2020年。
こんな時代こそ、管理会計をお役立てください。
皆様のご参加をお待ちしております。

お問合せ・お申込み
スモールサン事務局》mail info@smallsun.jp / fax 03-5960-0228

会社概要

株式会社アクシィ経営支援室
創立:昭和61年8月
代表取締役:山本哲郎
東京都新宿区下落合4-4-3
山本ビル3階
TEL:03-3565-6183
FAX:03-3565-6184

山本公認会計士事務所
創立:昭和26年7月
所長:山本哲郎
東京都新宿区下落合4-4-3
山本ビル3階
TEL:03-3565-6182
FAX:03-3565-6184